秋限定の季節のブレンドです。今年の「秋・ブレンド」は,秋の深まりとともに3段階で味わいも深まっていきます。
秋は温かいコーヒーがより,おいしい季節ですね。今年の仙台は9月中旬までずっと蒸し暑さが続いていましたが,お彼岸を過ぎたら急に涼しくなって,一気に秋の入口になりました。この頃は季節感はわかりにくく,秋らしい日も少なくなりましたが,その分しっかりと季節感を楽しんでいただけるようにブレンドを考えました。
秋という季節は,景色も空気もどんどん変化していきます。夏の終わりに近いさわやかな秋の”入り”,実りの豊かで色とりどりの”たけなわ”な秋,そして冬間近で木枯らしの吹く季節の”暮れ”。それぞれで印象が違うのも,秋の大きな特徴ではないでしょうか。今回のブレンドを作る上で,どの辺りの季節感に合わせて秋らしさを表現してみようか,とても迷いました。
まずはベースとして,秋らしい彩りを作ってみることにしました。在庫の中から迷わず選んだのは,届いたばかりのホンジュラス「エル・シエロ・デ・セルグァパ」とルワンダ「ルウェセロ・ヒル」の2種類でした。ホンジュラスには中米らしい柑橘系の果実感があり,ルワンダにはアフリカらしいカシスの様な果実感があります。どちらもマイルド感が近いために,合わせてみると心地よい重なりでそれぞれの良さが感じられました。これまで試したことのない組み合わせだったので,個人的にもちょっと新鮮な印象です。
次に,何かアクセントを加えて秋らしさを...と考えましたが,加える豆によって秋の”入り”,”たけなわ”,”暮れ”のポイントが大きく変わってきます。①エルサルバドルのパカマラ種を加えれば清々しい”入り”,②エチオピアのグジを合わせれば芳醇な”たけなわ”,それから③ケニアを重ねると深みが増して秋の”暮れ”。テイスティングした結果,販売期間を3等分して①~③をそれぞれ販売してみることになりました。ラベルの方も,それぞれのタイミングに合わせて3通りのカラーリングにしてあります。
この秋は,時間軸によって変化する彩り豊かな3つの味わいです。お好みに合わせてお楽しみください。「この辺りの秋を...」とピンポイントで1種類を楽しんでいただいても結構ですし,「3種類を制覇!」も楽しいかも知れません。楽しみ方も人それぞれに色とりどりですね。
【ブレンドに使っている豆】
ホンジュラス
ルワンダ
①エルサルバドル(9月末~)
②エチオピア (10月中旬~)
③ケニア (11月初~)
他