秋はコーヒーの美味しい季節ですね。そんな秋にぴったりの、季節限定のブレンドです。
今年はいつにもまして暑さの厳しい夏でしたが、9月後半に入るとすーっと秋にシフトしてよりさわやかな感じがしました。秋の虫たちも元気がよく、空を見上げると雲がとてもきれいで。ふと浮かんでくるのは、「天高く馬肥ゆる秋」。今回のは、このことわざの景色をモチーフにブレンドを作ってみようと思いました。
まず思い浮かんだのは、コーヒー産地の空でした。収穫期に訪れるコーヒー産地は空気が乾いて、どこまでも空が高く感じます。また産地自体の標高も高いので、場所によっては空に浮いているようで、神様が住んでいるのではないかと思わせてくれます。そんな”天空”のイメージに合うものとしてまず選んだのは、2種類のグァテマラでした。一つはウエウエテナンゴ地区の「サンタ・バルバラ」です。この地域は標高2,000mを超える尾根と谷とが複雑に連なり、そこに点在する先住民族の手で細々とコーヒー栽培が行われています。非常にポテンシャルが高く、透明感のあるキリっとした果実感が特徴です。もう一つはアンティグア地区の「サンタ・カタリーナ農園」。こちらは当店ではおなじみとなっていますが、グァテマラを代表するアンティグアで最も標高の高いところにある大農園です。非常にバランスが良く、香り高くマイルドな味わいです。これらの対照的な2つのグァテマラにさらに”天空”加えるべく、ペルーの「フェスパ農園」の豆を選びました。こちらは南米アンデス山脈の豊かな自然環境の中で丁寧な農業を営んでおり、程よいボディ感と充実した甘味のあるコーヒーです。こうして選んだ”2,000mトリオ”のコーヒーを、ロースト・ポイントを微妙にずらして奥行きを出して組み合わせ、天空にそびえる一つの大きな山が出来上がりました。
この山だけでも十分に秋らしいブレンドになりましたが、より秋らしい感じを出すために、久しぶりに入荷したイエメンのモカをほんのり香りづけに加えてみました。豊潤で香り高いモカの香りを散らすことで、モンブランに栗の渋皮煮やドライフルーツ、スパイスなどをトッピングしたような感じです。(※イエメンのモカについては、別途商品ページをご覧ください。)
透明感とマイルド感の調和した天空のブレンド。香り高く豊潤で清々しい秋の味わいをお楽しみください。
【ブレンドに使っている豆】
イエメン・モカ
グァテマラ
ペルー
他