北部のサンタンデル県にあり,コロンビアを代表する大農園の一つです。以前は「オズワルド農園」の名前で販売していたこともあります。農園主のオズワルド氏とは2005年にお会いしており,2009年には農園を訪問しています。初期の頃からのパートナーシップ農園の一つです。
この農園は周囲を切り立った渓谷に囲まれたテーブル状の台地の上にあり,朝方は温かい空気が立ち上って農園全体が濃い霧に覆われます。お昼頃からは山側より冷たい風が吹くために急激に気温が下がり,昼夜の寒暖差の大きい特殊な場所になります。標高が1,650mとさほど高い所にある訳ではありませんが,こうした微気候から高地と同様にコーヒー栽培に適した環境が生み出されています。豊かな自然環境に恵まれた中で,灌漑設備を含め最新の技術が取り入れられて隅々まで管理が行き届いていています。早くから有機栽培を取り入れており,世界中のコーヒー関係者から高い評価を得ています。
この農園では元々在来品種のブルボン種が植えられており私たちも当初はブルボン種を使用しておりました。が,この素晴らしい環境の中で同じく在来品種のティピカ種を植えて頂くようにリクエストし,今に至ります。以前はティピカ種のお手本のような素晴らしいコーヒーを作っていただいておりましたが,中南米で慢性的に問題となっているサビ病の影響で壊滅的な大打撃を受けてからは生産の不安定な状態が続いていました。数年前からようやく生産量・品質ともに少しづつ回復してきており,今年も良い出来だと思います。今後がますます楽しみです。
ティピカ種ならではの品の良さが際立った味わいです。まだまだ全開ではないながらも,明るくクリアな果実感はこの農園ならではです。
・地域 : サンタンデル県ロス・サントス郊外
メサ・デ・ロス・サントス
・標高 : 1,650m
・品種 : ティピカ
・精製 : 発酵槽を使用した水洗式
・乾燥 : 機会を使用した乾燥