ベンダハルは,コスタリカ有数の生産地ドタ地区にあるマイクロ・ミル「ロス・アンヘレス」を所有するカルデロン・カスティージョ家の15ある農地の一つです。
コスタリカでは元々は大規模なコーヒー生産が基本で,小規模な生産者は自分の農地で作られたコーヒーを,収穫後のチェリー(赤い実)のままで安価で業者に販売するしかありませんでした。そんな中で,標高の高い恵まれた環境下で生産された品質の高いコーヒーを自らの手で丁寧に精製・乾燥し,品質に見合った価格で直接販売する動きが出て来ました。2006年にコスタリカを訪問した際には,ちょうどこうした動きが出始めてきた頃で,生産者もあれこれ模索をしている最中でした。そんな中から生まれたのが”マイクロ・ミル”になります。「ロス・アンヘレス」はこうしたマイクロ・ミルが盛り上がってきた第2世代の中心的な存在です。
農地名である「ベンダハル」は”強風”の意味で,この農地がカリブ海から山を越えてくる吹き下ろしの影響を受けることからその名がつけられました。時折冷たい雨も降って標高以上に厳しい環境ですが,日当たりの良い南向きの斜面でもあることから適度な寒暖差が生じ,質の高いコーヒーが育つ要因となっていると思われます。
コスタリカらしいバランスの良いマイルドな味わいで,程よくしっかりとしたボディ感の中に滑らかで優しい甘みを楽しんでいただけます。
・地域 : サン・ホセ州ドタ市バンデラ
・標高 : 1,785-2,075m
・品種 : カトゥアイ
・精製 : 水洗式
・乾燥 : ベッドにて天日乾燥